前のエントリーからの続きです。
注意！ 以下の話は全てフィクションで、実在する人物および団体には一切関わりがありません。
友達の所で働き始めて、少しずつ自分を取り戻して来た。
全く畑違いの仕事で戸惑ったけど、煩わしい人間関係から切り離されて随分落ち着ける様になった。
そうなると気がかりはたった一つ、家に残してきた子供達のことだ。
子供を自分の付属物の様に扱う妻。
児童虐待の加害者のほとんどが実母やそのパートナー。
そうした現実は厳然としてあるから心配で堪らない。
そんな時、妻から掛かってきた電話に出ると、子供達の泣き声が聞こえてきた。
妻の不倫相手が躾と称して子供達を叩いているらしい。
妻に痣が出来るほど殴る奴が、実子でない子供達に何をしでかすか解ったもんじゃない。
頭に血が上った俺は思わず叫んでいた「殺してやる」と
そんな事があった翌日、「ちょっと話を聞かせて欲しい」とK県警の刑事がやって来た。
立ち話だと思って気安く応じ、店の外に出ると車が止まっていた。
「乗れ」と言うので仕方なく乗った。
本当なら違法なんだが、それを指摘すると何だかんだと難癖を付けて逮捕してしまうのが日本の警察だ。
ネットばかりやってて家から出ない皆さんは信じてくれないかも知れないが、それが現実。
皆さんが大好きなフィギュア。
その制作のために模型ショップでカッターナイフを買ったとするだろ？
ちょっと前までならビクトリノックス、コレ最強だったんだが、千葉でDQN生同級生をカッターで切りつけた事件のせいで今はカッター。
ビクトリノックスに勝ったー ナイフ。
そんなの背中のリックに入れて３０分ぶらついてご覧なさい。
たちまち警官が寄って来て職質。
正直に無職ですと応えようモノなら、「ちょっと署まで」ってのはお決まりのコース。
話を戻す。
まあ、さしあたって身に覚えがないから、言われるまま車に乗り込んだら高速を数百キロ走ってK県警の本署に連れてこられた。
ビックリしたのは警察の前に多数カメラマンが陣取っていて無数のフラッシュが炊かれた事。
ちょっと現役でチヤホヤされてた10数年前を思い出す。
でもこっちは何のことだか解らず無防備に顔を晒してしまった。
長時間車に揺られて疲れているのに、容赦ないフラッシュを浴びせられて気分が悪くなったが、それ以上に「ちょっと話を聞く」はずがこんな遠くまで連れて来られて一体何が起こるか気になった。
で、署内に入ると手錠を掛けられて「お前を逮捕する」と言われた時は何のドッキリかと思わずカメラを探してしまった。
聞けば、妻に対する脅迫容疑だという。
思わず「はぁあ？」と聞き返してしまったよ。
こういうのって普通、まず最初に出頭要請が来るモンなんじゃないの？
拉致のように車に押し込められ、目的も明かさないまま連れてきて逮捕ってそりゃ無いでしょ。
ちゃんと裁判所の逮捕状を取って、本人の確認をして逮捕の事実を告げてからじゃないと拙いよね。
「ちょっと」と言うから、俺を雇ってくれてた店に何も言わずに出てきた。
あの日は大きな予約が入っていて、仕込みが大変だったのに、、、
店だってすぐに俺が戻ると思ってるから、代わりのバイトも呼べずに迷惑が掛かる。
そこんとこ、警察はどう思ってるんだろう。
いずれにしろ一般人を逮捕・拘留すると言う事は重大な人権侵害なんだから、慎重の上に慎重を期さなくちゃならない。
容疑が固まっているから、裁判所も逮捕状を発行して”逮捕”の流れになるはずなんだけど、車の中で何も知らされず、署に着いてから逮捕って、、容疑自体があやふやだったんじゃないのかな。
本人は何も知らされていないのに、何故だかマスゴミが先回りしている不思議。
自分が逮捕されていると言う自覚があれば、顔を隠すし、警察だって人権に配慮して上着とか掛けてくれるじゃない。
移送車の中の顔がバッチリ撮られてテレビに流れたのは、「逮捕された」自覚がなかったからなんだよ。
現役時代を過ごしたK県。
おしゃれな良い街なんだけど、警察は最低だったな。
Ｋ県警と言えば不祥事ってくらい。
長く暮らしていると、軽微な交通違反なんかで警察の厄介になったりするのは珍しくない。
ウチの場合は空き巣被害にあって、警察を呼んだ事がある。
その時の刑事が本当に酷かった。
被害にあって困ってる俺たち家族に対し、「盗まれたお前達が悪い」と言わんばかりの態度。
その関係で何度か警察に足を運んだが、その都度悪い想い出しか残っていない。
我が国は本当に民主国家なんだろうか？
その嫌な思い出しかないここに連れて来られ、今度は容疑者だという。
被害者ですらあんな嫌な思いするのに、容疑者の立場だったどうなるんだと思ったが、まだその時は逮捕自体が間違いで、嫌疑はすぐに晴れると信じていた。
その翌日から毎日、取り調べが始まった。
来る日も来る日も同じ質問が繰り返され、ちょっと違った言い回しをしようモノなら、昨日と言ってる事が違うと言って詰問される。
人と人との話ってのは、相手に聞く耳があるから続く訳で、こちらの主張に耳を貸さず自分の主張を振りかざす相手とは対話出来るはずがない。
「拉致被害者を帰してくれ」って要求に「経済制裁を止め、人道支援で米や生活物資を要請する」とか、「盗んだ仏像を返せ」って言ってるのに「従軍慰安婦問題を解決しろ」って返事しかない相手とは、そもそも同じ交渉のテーブルに着けるはずもない。
拘留期間が長引けば長引くほど、もう面倒臭くなって「解りました、まずそっちの要求を検討しましょう」なんて事になりがちだ。
俺の場合は半分無職だったから良かったが、普通に仕事を持つ市民がそうした事態に陥った時、早く職場復帰したいが為に相手の書いたシナリオ通りに返答してしまう。
それを一体誰が止められるのか？
アメリカの映画では「お前には黙秘権がある」と言う台詞を良く聞く。
日本でも「言いたくない事は言わなくて良いよ」そう刑事は言うが、その言葉とセットで「素直に（こっちのシナリオ通りに）しゃべらないと何時までも拘留するよ」と言う脅しがもれなく付いてくる。
一応、有名人の端くれの俺が逮捕され、その瞬間が大々的に報道された以上、警察としては何が何でも有罪にしなければ面目が立たない。
どちらかと言えば被害者の俺が、そんな警察のメンツに付き合わされるなんて冗談じゃない。
挫けそうになる気持ちに鞭打って粘り続けた。
拗れてしまった妻との関係修復はもう無理だから離婚は当然としても、子供達の為に親権だけは確保しなくちゃならない。
子供をアクセサリーの如く扱い、夫を平気で陥れる妻。
新しいパートナーに日本人的な優しさ期待するのが無理となると、子供に対する虐待の可能性が高まる。
警察のシナリオに従って罪を認めてしまったら、裁判になって多くの時間を浪費してしまい取り返しの付かない事になりかねない。
日々の厳しい取り調べも、子供達の事を思って耐え続けた。
拘留期間が長引くのは、余程重罪犯罪か、あるいは物的証拠に乏しい場合だろう。
元々犯罪かどうかもハッキリしない俺のケースで、コレだけ長く拘留したのはどうにか犯罪者に仕立て上げようという意思が働いたからに違いない。
こうした時の常套手段がマスコミの報道だ。
サリン事件で冤罪を被った方もそうだった。
納屋に農薬が有ったとか、薬学の知識が有ったとか・・社会的に大事件だったから連日報道が過熱し、「捜査関係者の話によると」って枕の記事が沢山出てたたから、そのころ子供だった俺は「Ｋさんが犯人に違いないと信じ込んでた。
まさかその手法が俺にも使われるとは思わなかったよ。
俺の日頃の行いがどんなに酷いか、何処から集めてくるか知らないが、次から次へとまあ良く出ると感心するくらいだ。
確かに人前で妻を突き飛ばした事はあったし、酔って醜態を晒した事もあったが、このブログをここまで読んでくれた方なら「同情すべき点もある」と思ってくれるだろう。
そもそも夫婦喧嘩は犬も食わぬと言われる通り、夫婦間ではいざこざは付きものだ。
ただ、妻にとって、新しいパートナーと仕事、二つの獲得を目指すには俺とウォン・ビンに別れるだけでは駄目で、とんでも無く「酷い夫（俺）と別れ、新しい道を歩み始めました。」とする必要がある。
最近”熟女ブーム”とか言ってるけど、本当はそんな需要は無い。
BBAよりAKB、男の本音はそこ。
でも大量に生み出され、消費されていくアイドルや女優達。
在庫として抱えるプロダクションはどうにか活用しなきゃならないからブームを煽る必要がある。
そんな虚構の世界で再出発を目指す妻にとって「DVを克服し、健気に再出発を目指す」と言うストーリーは絶対に必要だった。
俺がヒドければ非道いほど、落ち目の夫を見限った冷たい女と思われる事はない。
大人になってから一度も寝小便なんて垂らした事は無いが、なぜかそういう話が出来てる。
一緒に寝てる人間が垂らさなければ、どこから漏れる？
まあ、こうやって自分のことをあからさまに打ち明けても、誰も耳を貸さない状況が出来上がってる。
それには妻一人の力だけじゃなく、彼女を復帰させて稼ごうとするプロダクションや、再婚を狙ってる間男やら、利害が一致する人や業界が団結して仕組んだ罠だからだと思ってる。
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長いフィクションに付き合っていただいた皆さん、どうもありがとうございました。
フィクションと言いつつノンフィクションのように見えるのは実際に起きている事件を元にしているから。
本来なら事件として扱われない家庭内のもめ事。
それがテレビを通じてオオゴトになる。
誰が一番、得をするのか？
彼等の件ばかりではなく、自分の住む町でも教師の不適切な行為が大げさに報じられた事があった。
本来男女の関係なんて、当事者２人の極プライベートな問題。
事件性がないなら報道してはいけないレベルの話だ。
一方で、共同通信社の人事担当が、立場を悪用して女子大生と関係を持った事件。
こちらは全くと言って続報がない。
どうにもこの事件を覆い隠す為に、元代表と元女優が利用されたと見るのは不自然だろうか。
いずれにしろ、公正公平であるべき報道が、一方の言い分だけを垂れ流し、他方の口を塞ぐやり方は不自然極まりない。
嫌疑を掛けられただけで有罪が確定してしまう風潮を正していかないと取り返しが付かない。
マスコミが信用できない上に、警察＝正義 と言う図式も崩れた。
長期間拘留して、自白に頼る捜査方法は問題が有りすぎる。
取り調べの可視化は絶対に必要だし、報道やネットで受けた人権侵害を救済する方法も絶対に必要。
なにより、国民一人一人がバランス意識を持ち、一方的な決めつけ報道に踊らされないよう、絶対に負けられない戦いがそこにある。
